こんにちは、松尾研 広報チームです。
本郷キャンパスの銀杏並木も葉を落とし、すっかり冬景色に変わりました。
2023年も残すところ僅かということで、今年の松尾研の活動をまとめて振り返ります。
1.論文・活動実績
今年はICLR、ICMLを始めとする、下記の国際学会や論文誌などに採録されました。
◆International Conference on Learning Representations (ICLR 2023)
Interaction-Based Disentanglement of Entities for Object-Centric World Models
著者:Akihiro Nakano, Masahiro Suzuki, Yutaka Matsuo
A System for Morphology-Task Generalization via Unified Representation and Behavior Distillation
著者:Hiroki Furuta, Yusuke Iwasawa, Yutaka Matsuo, Shixiang Shane Gu
DiffusER: Diffusion via Edit-based Reconstruction
著者:Machel Reid, Vincent Josua Hellendoorn, Graham Neubig
◆International Conference on Machine Learning (ICML 2023)
著者:Toshinori Kitamura, Tadashi Kozuno, Yunhao Tang, Nino Vieillard, Michal Valko, Wenhao Yang, Jincheng Mei, Pierre Ménard, Mohammad Gheshlaghi Azar, Remi Munos, Olivier Pietquin, Matthieu Geist, Csaba Szepesvari, Wataru Kumagai, Yutaka Matsuo
著者:Shohei Taniguchi, Masahiro Suzuki, Yusuke Iwasawa, Yutaka Matsuo
◆Neural Information Processing Systems (NeurIPS 2023)
DreamSparse: Escaping from Plato’s Cave with 2D Diffusion Model Given Sparse Views.
著者:Paul Yoo, Jiaxian Guo, Yutaka Matsuo, Shixiang Shane Gu
◆Empirical Methods in Natural Language Processing (EMNLP 2023)
Unnatural Error Correction: GPT-4 Can Almost Perfectly Handle Unnatural Scrambled Text
著者:Qi Cao, Takeshi Kojima, Yutaka Matsuo, Yusuke Iwasawa
◆IEEE International Conference on Acoustics, Speech and Signal Processing (ICASSP 2024)
著者:Xin Zhang, Jiaxian Guo, Paul Yoo, Yutaka Matsuo, Yusuke Iwasawa
◆IEEE Robotics and Automation Letters (RA-L)
Collective Intelligence for 2D Push Manipulations With Mobile Robots
著者:So Kuroki, Tatsuya Matsushima, Junpei Arima, Hiroki Furuta, Yutaka Matsuo, Shixiang Shane Gu, Yujin Tang
◆The 13th International Joint Conference on Natural Language Processing and the 3rd Conference of the Asia-Pacific Chapter of the Association for Computational Linguistics (IJCNLP-AACL 2023)
Target-Aware Contextual Political Bias Detection in News
著者:Iffat Maab, Edison Marrese-Taylor, Yutaka Matsuo
◆Advanced Robotics
Learning Global Spatial Information for Multi-View Object-Centric Models
著者:Yuya Kobayashi, Masahiro Suzuki, Yutaka Matsuo
Pixyz: a Python library for developing deep generative models
著者:Masahiro Suzuki, Takaaki Kaneko, Yutaka Matsuo
著者:Tadahiro Taniguchi, Shingo Murata, Masahiro Suzuki, Dimitri Ognibene, Pablo Lanillos, Emre Ugur, Lorenzo Jamone, Tomoaki Nakamura, Alejandra Ciria, Bruno Lara, Giovanni Pezzulo
◆人工知能学会論文誌
著者:小林由弥, 鈴木雅大, 松尾豊
Domain Prompt Learning for Efficiently Adapting CLIP to Unseen Domains
著者:Xin Zhang, Shixiang Shane Gu, Yutaka Matsuo, Yusuke Iwasawa
動的なマルチエージェント環境におけるモデルメディエータを利用したモデルベース強化学習
著者:今井翔太, 岩澤有祐, 松尾豊
◆情報処理学会論文誌
Bayesian Neural Newtorkによる景気テキストの不確実性評価と景気指標の開発 ※ジャーナル特選論文に選出
著者:山本裕樹, 鈴木雅大, 落合桂一, 松尾豊
HAWK-Net: Hierarchical Attention Weighted Top-K Network for High-resolution Image Classification
著者:Hitoshi Nakanishi, Masahiro Suzuki, Yutaka Matsuo
LSTMモデルによる金融経済レポートの指数化 (2022) ※デジタルプラクティス優秀論文賞受賞
著者:山本裕樹, 落合桂一, 鈴木雅大, 松尾豊
◆電子情報通信学会和文論文誌D
文書生成タスクに対する強化学習応用における文書生成器のサンプルに非依存な報酬関数学習フレームワークの提案
著者:冨山翔司, 鈴木雅大, 落合桂一, 松尾豊
◆古田 拓毅さんが「FORBES JAPAN 30 UNDER 30 2023」に選出
当研究室博士2年の古田 拓毅さんが「FORBES JAPAN 30 UNDER 30 2023」の
「SCIENCE & TECHNOLOGY & LOCAL部門」にて選出されました。
詳細はこちら
◆人工知能学会全国大会(JSAI 2023)@熊本
2023年6月6日~9日に熊本城ホール(熊本県熊本市) で開催された第37回人工知能学会全国大会(JSAI2023*)で当研究室の研究員と学生が20件の発表を行いました。
発表資料はこちら
◆Robocup@HOME2023
松尾研究室のロボティクスサブグループ「TRAIL」が
Robocup Japan Open 2023の@HomeDSPLリーグに出場し、全競技首位で優勝しました。
また、7/4~7/10までフランス・ボルドーで開催された「Robocup@Home 2023」において
同チームは「Domestic Standard Platform League(DSPL)」に出場し、
標準ロボットを用いた家庭内での生活支援タスクの性能と技術を競い、初出場ながら第3位に入賞しました。
▼ロボットチームの紹介動画はこちら
TRAIL RoboCup@Home 2023 DSPL Qualification Video
7/14(金)に東京大学安田講堂にて、Andrew Ng先生の来日特別講演が開催されました。
松尾研究室を訪問され、松尾研の活動や学生の研究・インキュベーション活動についての紹介を行い、相互にディスカッションを実施いたしました。
◆東京大学松尾研究室 100億パラメータサイズ・日英2ヶ国語対応の大規模言語モデル“Weblab-10B”を公開
日本語・英語の2ヶ国語に対応した100億パラメータサイズの大規模言語モデル(Large Language Model ;LLM)を事前学習と事後学習(ファインチューニング)により開発し、
モデルを公開しました。詳細はこちら
◆研究室内ポスター発表会開催
松尾研の取り組みを内外に知っていただく機会として,Matsuo-Lab Research Poster Day (MRPD) を開催いたしました。
当日はポスター発表の形式で日々松尾研で行われている最新の研究とその成果を紹介。
進行中の研究について紹介しさまざまな評価を得ることで、今後の研究計画に反映し、研究を加速させていくことも目的としました。
また、ポスター形式をとることで議論が活性化し、新たな研究アイデアや共同研究を産む場にもなりました。
2.松尾教授の活動
◆松尾教授がAI戦略会議の座長に就任
5月、政策の方向性を議論する「AI戦略会議」の初会合が開かれ、松尾が座長に就任いたしました。
◆生成AIシンポジウム開催
7月に開催された東京大学で開催された生成AIシンポジウムに松尾も登壇し、
「生成AIが切り拓く未来」というテーマでパネルディスカッションを行いました。
3.講義
◆年間受講生数、10,000名弱へ
4〜12月で運営してきた講座数は、20講座。年間受講者数は延べ9,679人となりました。
昨年同時期は5,013人でしたので、約2倍の受講生数となります。
GCI(東京大学グローバル消費インテリジェンス寄附講座)のサイトも刷新され、リニューアルいたしました。
◆LLMサマースクール開講
研究開発から得られた知見を活かした大規模言語モデル講座を開講し、
約2000 名の受講生が参加しました。
毎年大好評の「東京大学 AI経営寄付講座」を来年2月に再び開講します。1/12(金)申込開始。事前登録受付中。
詳細→https://bit.ly/3GVkDrT
各業界の有識者・実務家の方々をゲストに迎え、AI×経営の実践的スキルを学ぶ講座です。是非チェックしてください!
4.各種勉強会
毎週持ち回りで深層学習の最新論文を読んできて発表する「DL輪読会」と
Deep Learningに関する最新論文をプログラミングコードに落とし込む修行の場「DLHacks」を毎週定期開催しています。
松尾研が主催する講義の修了生(且つ社会人を除く現役学生)であれば、どなたでも参加可能。
技術力を研鑽したい方は、修了生向けSlackでの定期募集からご応募ください。
4. 起業支援
◆起業クエスト4期/起業家コミュニティMACC始動
起業クエストに加え、松尾研の新たな起業コミュニティMACCが本格始動。
現在は270名以上のメンバーのうち、70名近くが起業済という大変熱量の高いコミュニティで
互いに切磋琢磨し高みを目指すことがコンセプトです!
4. 起業支援
松尾研発スタートアップとは、
松尾研出身者が創業または松尾研の支援を受け創業された企業の内、技術・事業力共に成長可能性が認められ、
且つ松尾研の理念に共感し共に後進の育成に取り組む、選抜されたスタートアップ企業群です。
本年は松尾研発スタートアップとして「Almondo」「IGSA」「Deepreneur」「Elith」「エムニ」「SynClip」が誕生し、全20社となりました。
「松尾研発スタートアップ」として公認している企業は以下です。
▽松尾研発スタートアップ
「松尾研・高専発スタートアップ」とは、
高専出身者が創業または松尾研の支援を受け創業された企業の内、技術・事業力共に成長可能性が認められ、
且つ松尾研の理念に共感し共に後進の育成に取り組む、選抜された高専発のスタートアップ企業群です。
本年は松尾研・高専発スタートアップとして「株式会社三豊AI開発」が誕生し、全3社となりました。
「松尾研・高専発スタートアップ」として公認している企業は以下です。
▽松尾研・高専発スタートアップ
4. 新メンバー募集
松尾研では研究者やエンジニアを始め、様々なポジションを募集しております。
詳細は下記募集ページをご覧ください。
▷ 募集ポジションはこちら
(研究員 / 技術コンサルタント / 講義プログラムマネージャー等)
より研究室の環境を透明性高くお伝えするため、情報発信にも力を入れております。
是非下記記事をお読みください。
◆シリコンバレーに並ぶエコシステムの実現に向けて 代表松尾豊インタビュー(前編)
◆松尾研基礎研究にかける思い 代表松尾豊インタビュー(後編)
◆「世界モデル」とは何か? 知能の実現に向けて、松尾研が研究を推進する理由。(前編)
◆知能の実現に本気で挑む。多角的な視点を有する、松尾研の研究環境とは?(後編)
◆「視野を広げ、長期的な研究に打ち込める。」常に変化を続ける、松尾研での9年間。
◆なぜAIの研究室がロボティクス研究?新たな研究分野への挑戦と今後の展望。
以上、2023年の松尾研の主なニュースをご紹介しました!
どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。
新年もどうぞよろしくお願い申し上げます。