皆さんは松尾研が主体となって、主に研究者を対象にした定期勉強会を行っているのを知っていますか?
松尾研メンバーが中心となって運営する「DL Hacks」は、DeepLearningの実装力に焦点を当て、最新論文の実装やその他Tipsを共有する勉強会を毎週開催しています。
今回はその中のひとつ「輪読会」についてご紹介致します。
◼︎輪読会概要
輪読会では、毎週金曜日の朝9時に集まり、Deep Learningに関する論文を紹介発表します。2014年に開始し、これまでの開催数は150回を超えます。
紹介する論文は毎回持ち回りで2~3名が担当し、参加者自身が興味関心のあるものを自由に選ぶことができます。
参加者は学生だけでなく、大手企業やベンチャーに在籍されている社会人もいます。業務でDeep Learningに携わる方や学生時代に関連の研究をされていて社会人になっても勉強を続けたい方など様々です。
そのため毎回多様な視点からの質疑応答が飛び交い、積極的に参加くださっています。
仕事の場所や学外などの都合で参加が難しい方は、参加者向けのFacebookグループでLive 配信も行っています。
◼︎発表スライドのTwitter表示回数ランキング
輪読会で発表されたスライドは随時SlideShereにてアップされます。2018年半期の中でTwitterの表示回数が最も多かった発表をご紹介します。
※2019年1月22日までの「DL Hacks」Twitterアカウントより集計
5位 `強化学習のための状態表現学習 -より良い「世界モデル」の獲得に向けて-
発表者:松嶋 達也さん
深層強化学習において用いられる,状態の「表現学習」の部分に注目したサーベイ.エージェントが観測の系列から自身の状態を推定するモデルの分類から,タスク・評価指標まで幅広くまとめた.なお,この分野では最近UC Berkeley一強の感があり焦る.https://t.co/0LTKiCovBE
— DLHacks (@DL_Hacks) November 27, 2018
4位 Life-Long Disentangled Representation Learning with Cross-Domain Latent Homologies
発表者:岩澤 有祐さん
もつれのない表現を学習するdisentangle representation learningについて,基本手法であるinfoGANやβVAEとその問題点,発展手法,Lifelong学習への応用(NIPS2018)などをまとめた.https://t.co/NH0MTTFYyK
— DLHacks (@DL_Hacks) September 19, 2018
3位 AVID:Adversarial Visual Irregularity Detection
発表者:久保 静真さん
GANを用いた異常検知。GANを用いることにより、異常データがほとんどない場合でも異常の検出を可能にする。pixelレベルとpatchレベルの2つのネットワークを用いてend-to-endな効率的なモデルが提案された。https://t.co/qZkFGnm4pm
— DLHacks (@DL_Hacks) August 22, 2018
2位 Neuroscience-Inspired Artificial Intelligence
発表者:松嶋 達也さん
DeepMind社のCEO,Demis Hassabis氏による人工知能研究と神経科学分野の研究の相互作用に関するレビュー論文.今後,人工知能研究に応用できる可能性のある神経科学上の知見をまとめている.https://t.co/p8f09aLJpr
— DLHacks (@DL_Hacks) July 25, 2018
1位 GQNと関連研究,世界モデルとの関係について
発表者:鈴木 雅大さん
DeepMindが提案したGenerative Query Network(GQN)について,深層生成モデル(VAE)の基礎から説明した.合わせて,複数のGQN系関連研究についても紹介し,GQNと世界モデルの関係についても説明した. https://t.co/3Qlfzn1YCJ
— DLHacks (@DL_Hacks) August 27, 2018
◼︎参加者の声
土居健人 東京大学 工学系研究科 航空宇宙工学専攻 岩崎研究室
「別の勉強会で、メンバーの方から紹介されて参加させていただいております。自分の所属研究室がディープラーニングを専門にやっている訳ではないので金曜の朝の勉強会の時間は自分にとってとても貴重な時間です。参加者の皆様が真剣に耳を傾けている様子にいつも刺激を受けています。」
松嶋達也さん 東京大学工学系研究科 松尾研究室 修士課程1年
「学部3年生のときにDeep Learning基礎講座を受講しており、その後、もっと近年の研究に関する知識を得たいと思っていたところ、輪読会のお誘いを受けたので参加しました。
輪読会では、私は深層生成モデルやロボットの制御に関する研究を中心に発表していますが、参加者の興味分野は幅広いので、画像や音声、自然言語処理などなかなか自分ではキャッチアップすることが難しい分野の最新の研究についても知ることができて大変勉強になっています。また、この輪読会からスピンオフして、希望者で深層学習や強化学習の教科書を使った輪読会などを開き、さらに理解を深めることができました。」
◼︎ファシリテーター: 特任助教 岩澤 有祐さん
毎回テンポよく進行をしてくださるのは特任助教の岩澤さんです。どの論文を選ぶかか迷った時にも相談に乗ってくださいます。
【プロフィール】
2012年 上智大学理工学研究科情報学領域を卒業
2014年 上智大学理工学研究科理工学専攻情報学領域を修了
2017年 東京大学工学系研究科技術経営戦略学専攻博士後期課程を修了(学術振興会特別研究員DC1)
2017年、東京大学松尾研究室 特任研究員
2018年、東京大学同研究室 特任助教
【研究内容】
機械学習/深層学習のIoTへの応用(現在、特にプライバシー、耐故障性、消費電力などを考慮した深層学習モデル)
ウェアラブルセンサによる行動認識のための表現学習(博士)
車いすセンシングを利用した路面アクセシビリティ情報の自動収集システム(修士)
◼︎勉強会に参加されたい方へ
★3月22日「【東大松尾研】Deep Learning輪読会・DLHacks オープン勉強会」を開催します!
※こちら終了いたしました※
通常は過去授業・講座の受講者か紹介のみでしか参加できない勉強会ですが、 今回は「授業や講座に参加したことがないけれど、とても興味ある」 「一度参加したけれどその後行きそびれてしまっている」 といった方向けに2018年度で最も人気の高かった内容を再度発表いたします。
【東大松尾研】Deep Learning輪読会・DLHacks オープン勉強会 (2019/03/22 19:00〜)
この会について 輪読会とDLHacksは互いの知識を深めることを目的に、東京大学松尾研究室のメンバーが中心となり毎週持ち回りで発表をする勉強会です。 通常は過去授業・講座の受講者か紹介のみでしか参加できない勉強会ですが、 今回は「授業や講座に参加したことがないけれど、とても興味ある」 「一度参加したけれどその後行きそびれてしまっている」といった方向けに2018年度で最も人気の高かった内容を再度発表いたします。
https://connpass.com/event/111542/
★定例勉強会について
Deep Learningの基礎を学習されている学生さん、実務で扱われている社会人の方で参加を希望される方はこちらよりお申し込みください。
https://goo.gl/forms/xN38kObmbQsA99j63
※応募が定員に達したため、終了いたしました。
◼︎各種リンク
◆松尾研が中心となって翻訳した書籍ご購入はこちらから
◆スライドシェアにて輪読資料を公開中
◆Twitterアカウントはこちらから
次回はもう一つの勉強会「DL Hacks」についてご紹介します。こちらもぜひご覧ください。