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    本郷から世界へ
    次世代のイノベーター育成プログラム

    News


    2021.12.29

    松尾研 起業クエストβ版ページを公開しました。

    プログラムの背景


    産業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する
    次世代の「松尾研発スタートアップ」を育成・輩出する

    私たち松尾研はこれまで、先端技術とは社会実装されてこそ価値があると考え、様々な企業と共に、ビジネスの実現場で活用されるAIモデル開発・実装に取り組んできました。

    一方、産業界におけるAI・データサイエンスへの期待は高いものの、ビジネスの現場でDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する人材が、如何に不足しているかも痛感してきました。そこで私たちが着目したのが、AIスタートアップの育成です。

    確かな技術力と新しいアイデアに溢れ、機動力を備えた起業家達が、各業界においてDXを推進するサービスを開発・提供していくことが、今後の日本の競争力の礎となると考えたのです。

    既に私たちの起業家育成活動の成果として、多くの松尾研発スタートアップが巣立っていきました。
    今後この取り組みをさらに加速させるため、このたび、起業家育成プログラムを「松尾研 起業クエスト」として体系化しました。
    ここから次世代のGAFAが生まれ、本郷から世界へと羽ばたいていくことを強く期待しています。

    プログラムの概要


    技術力という武器を手に、
    実戦を積んで、
    仲間と共に自分の事業フィールドを見つけに行く。

    松尾研起業クエストは、起業を志す学生にとっての羅針盤です。
    クエストは3つのステージに分割され、ステージ毎に設定された条件をクリアすることで、より高度で実践的なプログラムに参加できるようになります。
    ここから次世代のGAFAが生まれ、本郷から世界へと羽ばたいていくことを強く期待しています。

    1stステージ 武器を持つ

    データサイエンスまたは深層学習(ディープラーニング)
    いずれかの武器を選んで技術力を鍛える。

    クエストスタート!

    まずは以下の起業クエスト認定講義の中から講義を受講し、クエストに登録してください。
    (講義は学生であれば誰でも受講可能です。事前選考がある場合もあります。)

    1stステージ認定講義

    東京大学 グローバル消費インテリジェンス寄附講座(4月・9月) 難易度:★
    Deep Learning基礎講座(4月) 難易度:★★
    世界モデルと知能(1月) 難易度:★★★
    Deep Learning スプリングセミナー(3月) 難易度:★★★
    Deep Learning サマースクール(8月) 難易度:★★★

    ※世界モデルと知能及びスプリングセミナー及びサマースクールはDeep Learning基礎講座修了と同等の知識を持っていることが求められます。初学者の方は基礎講座から受講してください。

    2ndステージ 実践で強くなる

    認定AIエンジニアインターンに参加し、
    AI実装プロジェクトの進め方を学ぶ。

    外部企業の認定AIエンジニアインターンに参加し、
    OJTで開発やプロジェクトマネジメント経験・クライアントへの提案など、
    実践で役立つスキル・ビジネス力を鍛えます。

    ※2ndステージの詳細は1stステージ認定講義受講者に対してアナウンスします。

    3rdステージ パーティを組み冒険に出かける

    仲間を見つけ、
    リアルなビジネスの世界に踏み出す。

    3rdステージは「Bizインターン」
    クライアントに自身で提案をする、会社を立ち上げるのにあたり
    必要な知識・スキルを習得します。

    2021年度プログラム実績


    2021年度は夏季休暇中に10コマの集合研修を実施し、2ndステージ参加中の学生50名の中から、一定のスキル・経験を積んだと認められた13名が参加。仮説思考、スライドライティング、資本政策等を学習し、内3社が登記まで進み、さらに3社が2022年中の起業にむけ準備中です。

    ※写真は松尾研発スタートアップACES訪問時のもの

    起業クエストについてお知らせを受け取りたい方は以下のフォームからお申し込みください(学生限定)

    企画・監修


    東京大学 工学系研究科 教授
    松尾 豊

    【松尾教授コメント】

    今、社会全体で、デジタル・AIの技術と、それによる事業の変革が求められています。いかにこれまでの事業や組織を変革し、新しい付加価値を生み出していくか、そのために、デジタルやAIの先端技術を使っていくかは、日本全体の喫緊の課題です。そして、それを牽引し、実現するのは、デジタルやAIの技術をもった若者です。

    一方、大学は、若く優秀な才能にあふれていますが、学生自身は自分たちの可能性に気づいてないことも多くあります。デジタルやAIの技術と、自らの専門分野を組み合わせることで、社会全体に大きな価値を生み出す可能性があることを知りません。また、世界各国で、実際に多くのスタートアップが生まれ、大企業と連携しながら若者が大きく社会を変える例が相次いでいることを、肌感覚として感じていません。

    もちろん、人生のキャリアはさまざまですから、研究者になりたい人もいれば、公務員になりたい人もいる。大企業で働きたい人もいれば、故郷で働きたい人もいます。ただ、そういった人生の選択肢のひとつとして、スタートアップを設立するということが当たり前に入るようになって欲しいと思います。また、起業するということに漠然と興味があっても踏み出せない学生に、明確な道筋を示すことができればと思います。

    「松尾研 起業クエスト」は、松尾研発スタートアップの成功モデルを抽象化し、起業の成功確率を上げるためのさまざまな工夫を詰め込んだプログラムです。まず、何に取り組むと良いか、どうしたら不要なリスクを避けることができるか、どうやって事業を作り、成長させることができるかなどを、参加者がひとつひとつの「クエスト」をクリアしていくことで、順序立てて学べるようにしています。

    私自身は起業で成功したわけではありませんが、起業家は、この社会における「勇者」だと思います。自ら仲間を集め、冒険に出て、社会を大きく変えていく。いまの日本の大企業もすべて、かつては、こうした勇者が作ったものです。もちろん、成功も失敗もありますし、勇者になりたくてもなれない人もいるかもしれません。しかし、こうした取り組みが、多くの挑戦を生み、そのなかから成功する人が増え、そして、その知見が後輩たちに渡って、成功確率が上がっていく。そうしたことが実現できれば、日本でも海外に負けないようなイノベーションを継続的に生み出していき、日本全体の産業を大きく成長させることにつながるのではないでしょうか。

    人生の選択肢のひとつとして、スタートアップに挑戦する若者をもっと生み出したい、社会を大きく変える成功事例を増やしていきたいということが、松尾研の願いです。この新しい取り組みを、ぜひ応援していただければと思います。

    起業クエスト修了スタートアップ


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