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  • 【東大松尾研】2020年の活動報告
  • 【東大松尾研】2020年の活動報告

    こんにちは、松尾研 広報チームです。

    激動の2020年もまもなく終わり。
    松尾研にとって2020年は、ポジティブな変化が多かった年となりました。

    本日は、研究室内外で話題になった2020年のトピックスを改めてご紹介します!

    1.基礎研究チームの増強

    今年は3名の基礎研究メンバーが、松尾研に新しく参画しました。

    松尾先生が所属する人工物工学研究センターに特任教授として就任された丸山宏先生との交流の開始や、ロボット3機のジョインなどもあり、ますます賑やかな組織になりました。

    また8月には、特任研究員だった鈴木雅大さんが特任助教に就任、12月には、特任助教の岩澤有祐さんが特任講師に就任するなど、1年を通しておめでたいニュースが続きました!

    新研究メンバーのご紹介

    特任助教 熊谷亘さん

    プロフィール
    2013年 東北大学大学院 情報科学研究科 博士課程修了(学振DC1)
    2013年9月-2014年3月 名古屋大学 学振PD
    2014年4月-2017年3月 神奈川大学 工学部 特任助教
    2017年4月-2020年7月 理化学研究所 革新知能統合研究センター 研究員
    2020年 8月- 現職

    特任助教 落合桂一さん

    プロフィール
    2008年3月 千葉大学大学院自然科学研究科知能情報工学専攻修了 修士(工学)
    2008年4月 株式会社NTTドコモ入社
    2017年9月 東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻博士課程修了 博士(工学)
    2020年8月 東京大学松尾研究室 特任助教
    KDD CUP 2019 Regular ML Track 1st Prize, ICWSM2020 Best Paper Honorable Mentions

    リサーチエンジニア リード マシェル オニールさん

    プロフィール
    2019年-2020年 Research Intern, The University of Tokyo
    2020年 孫正義育英財団生
    2020年 Researcher, The University of Tokyo

    人工物工学研究センター 特任教授に丸山先生が就任し、松尾研と交流開始

    人工物工学研究センター 特任教授 丸山宏先生

    プロフィール
    1983年 東京工業大学修士課程修了
    同年日本アイ・ビー・エム入社
    ジャパン・サイエンス・インスティテュート(後の東京基礎研究所)にて,人工知能,自然言語処理などの研究に従事
    1997-2000年 東京工業大学 情報理工学研究科 客員助教授 XML,Webサービス,及びセキュリティの研究・開発・標準化を行なう
    2003-2004年 IBMビジネスコンサルティングサービス株式会社へ出向
    2006-2009年 東京基礎研究所所長。執行役員
    2009-2010年 キヤノン株式会社 デジタルプラットフォーム開発本部 副本部長
    2011-2016年 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所 教授
    2016-2018年 株式会社Preferred Networks 最高戦略責任者
    2018年4月-現在 株式会社Preferred Networks PFN Fellow

    2.論文

    松尾研では、機械学習・深層学習における多岐にわたる領域をカバーし研究を進めています。
    今年は下記の国際学会や論文誌などに採録されました。

    ◆IJCAI2020

    「Stabilizing Adversarial Invariance Induction from Divergence Minimization Perspective」
     著者:Yusuke Iwasawa, Kei Akuzawa, Yutaka Matsuo

    ◆人工知能学会論文誌

    「ソーシャルメディアにおける影響関係から金融市場に対する作用のモデル化と分析」
     著者:田村 浩一郎,松尾 豊

    ◆EMNLP2020

    「VCDM: Leveraging Variational Bi-encoding and Deep Contextualized Word Representations for Improved Definition Modeling」
     著者:Machel Reid, Edison Marrese-Taylor, Yutaka Matsuo

    ◆Frontiers in Robotics & AI

    「Modeling Task Uncertainty for Safe Meta-Imitation Learning」
     著者:Tatsuya Matsushima, Naruya Kondo, Yusuke Iwasawa, Kaoru Nasuno, Yutaka Matsuo

    ◆AAAI2021

    「Variational Inference for Learning Representations of Natural Language Edits」
     著者:Edison Marrese-Taylor, Machel Reid, Yutaka Matsuo

    3.講義

    松尾研では、深層学習、データサイエンス、Web工学の各種講義を開講。
    年間でのべ2,000名以上が受講しています。(写真は2019年以前のオフライン開催のもの)

    ◆サマースクールで「強化学習」コースが開講・3コース体制に

    深層学習の基礎を習得済みの学生を対象に、特定領域について集中的に学べる機会として、春夏の長期休暇中に短期集中講座を開講しています。

    近年は「自然言語処理」「生成モデル」の2コースのみの開講でしたが、今年8月より「強化学習」コースもスタートしました。

    ☆2021年3月 スプリングセミナー開講
    情報の公開は2021年1月頃を予定しています。
    募集開始の際には松尾研Twitter(@Matsuo_Lab)で告知いたします。

    ◆MAiZM主催「AIサマースクール」に高専生83名が参加 

    昨年2019年4月に三豊市、松尾研、香川高専の3者で立ち上げた一般社団法人みとよAI社会推進機構(MAiZM:マイズム)が主催する、高専生対象の「AIサマースクール」が昨年に引き続き今年も開講。松尾研メンバーが講義を行いました。

    今年はオンライン開催になったため、香川高専に加え全国からも高専生の参加を広く募り、83名が参加しました。

    4.各種勉強会・サークル活動

    松尾研では、研究者や学生を対象に、最新論文を実装する各種勉強会・サークル活動を実施しています。

    ◆DL輪読会が第256回の開催達成

    Deep Learningに関する最新論文を読み発表を行うDL輪読会が、12月に第256回(2の8乗)目の開催を迎えました。第256回当日は特別講義と懇親会を実施、OBOGで久しぶりの方も含めて70名を超える申し込みがありました。(以下は当日スライド写真)

    ◆ロボコンチームが発足・ロボカップジャパンオープン2020で入賞

    来年に開催延期になっているWRS(ワールドロボットサミット2020)での優勝を目標に活動する、ロボコンチームが新しく発足。

    また、12月に開催されたロボカップジャパンオープン2020にも出場し、@ホーム ドメスティックスタンダード プラットフォームリーグ(DSPL) で準優勝、テクニカルチャレンジで優勝しました!

    YouTube配信:https://youtu.be/GYFba6NVkrs

    5. メディア掲載

    今年も多くのメディアにおいて、松尾研の取り組みを紹介いただきました。
    国際的な総合科学ジャーナルにも取り上げられるなど、松尾研を世界に向け発信する機会になりました。

    ◆「Nature Index」AI特集に松尾研が掲載

    12月に発行されたNature Index AI特集において松尾研の研究、産学連携、起業家育成の取り組みが紹介されました。

    Raising a global centre for deep learning

    6.産学連携の取り組み

    ◆松尾先生が株式会社松尾研究所 技術顧問に就任

    株式会社松尾研究所は、東大松尾研究室と伴走し、大学を中心としたイノベーションを生み出す「エコシステム」を作り発展させることを目的に、2020年2月に設立されました。

    ▽株式会社松尾研究所 企業憲章
    http://matsuo-institute.com/charter/

    株式会社松尾研究所は、シリコンバレーを一つのベンチマークに、先端技術の社会実装、AI技術開発者・起業家の育成を通じた産業界への貢献及び次世代の研究活動への還元に取り組みます。
    自ら産学連携のロールモデルになり、イノベーション・スパイラルの起点となることを目指しています。

    株式会社松尾研究所がどのような想いで立ち上がったのかは、こちらのインタビュー記事をご参照ください。

    https://www.bizreach.jp/job-feed/public-advertising/zx64umk

    ◆ 松尾先生が委員長を務める DCON 第一回が開催

    松尾先生が委員長を務めるDCON2020(第一回全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト)の本選が今年8月に開催され、11チームが出場しました。

    DCONは一般社団法人日本ディープラーニングが主催しており、高専生が日頃から培ってきた「ものづくりの技術力」と「Deep Learning」を掛け合わせた作品を制作し、その作品によって生み出される事業性を企業評価額で競うコンテストです。

    昨年開催されたDCON2019出場チームの中からは、長岡工業高等専門学校、香川高等専門学校の2校からスタートアップが実際に生まれるなど、高専発スタートアップの輩出に貢献しています。

    第2回DCON(DCON2021)は、先月11月に書類審査が行われ、30チームが選出されました。本選は来年2021年4月の予定です。

    以上、2020年の松尾研の主なニュースをご紹介しました!

    どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。
    新年もよろしくお願い申し上げます。