■ 松尾・岩澤研究室について
松尾・岩澤研究室では,「知能を創る」というミッションのもと,世界モデルをはじめとした深層学習やそれを超える基礎技術の開発,ロボティクスや大規模言語モデル,アルゴリズムの社会実証といった幅広い研究領域で活動しています.フルタイムの研究員の数も10名を超え(今後も継続的に増やす予定です),2023年度にはICML,ICLR,NAACL,ICRAなどのトップ会議に14本の論文が採択されています(最近の採択論文一覧はこちら).
こうした活動を更に拡大するため,新たな試みとして第1期のリサーチインターンシップの募集を行います.各領域の第一線で活躍する研究者のメンタリングのもと,普段は外部からは見えにくい,研究室の中の研究活動の現場を体験することができます.
■ リサーチインターンシップ概要
本研究室の研究員と共に,様々な研究テーマに取り組んでいただきます.研究成果は,各学術分野のトップ会議や論文誌への投稿および採択を目指すことも可能であり,採択の際の会議参加費や移動に関する費用は当研究室が全額負担いたします.なお,インターン実施時期および業務時間や形式は,各テーマ個別に相談を受けています.
インターン実施中の成果は機密や権利上の問題が無い範囲で OSS や論文,松尾研HP内記事として公開することを奨励しています.
応募フォーム(締切: 2024年5月31日(金)):https://forms.gle/trSmpMKwgDyBnmnEA ※募集は締め切りました
参考)インターンテーマ/メンターの紹介記事:https://weblab.t.u-tokyo.ac.jp/2024-04-26/
【募集概要】
- 職種 / 募集ポジション:リサーチインターン
- 形態:業務委託
- 期間: 2024年7月1日(月)~10月31日(木)までの間で7週間
- 報酬:月50万円(12.5万円/週)
- 活動時間のめやす:週40時間(土日祝日を除く)相当を要する見込み ※開始・終了時期など個別相談可能
- 応募資格:
- 大学院修士課程・博士課程在籍中の方(学部生も応相談)
- 関連分野での研究経験または強い関心を持つ
- 研究領域/テーマ:
- インターンの研究テーマ一覧は,こちら
- テーマは応募の際に選択いただき,選考の中で幣研究室メンバーと相談の上最終決定いたします.
- テーマ選択にあたっては,ご自身の所属機関における研究テーマ等を持ち込まないようにご留意ください.
- 研究室所属学生の場合は,必ず指導教員の承認を得て応募いただくようお願いします.
- 募集人数:テーマごとに若干名
- 活動形式:登校形式・オンライン形式どちらも可能
- ※海外や遠方の方も柔軟な参加方法を検討しますのでご相談ください
- ※テーマによっては,登校をお願いする場合があります.
- ※登校形式を希望された遠方にお住まいの方(めやす:200km圏外)には宿泊補助(通信費含む)をご提供いたします
- (登校形式の場合)実施場所:
- 東京大学本郷キャンパス工学部2号館 9F 松尾・岩澤研究室
- 〒113-8656 東京大学本郷キャンパス工学部2号館 9F 93C1
- ナガセ本郷ビル
- 〒113-0033 東京都文京区本郷5-24-5 ナガセ本郷ビル
- 東京大学本郷キャンパス工学部2号館 9F 松尾・岩澤研究室
- その他:
- 交通費全額支給,業務用PC貸与
- 論文採択時の国際カンファレンス参加費用(論文投稿料を含む)
- 研究室内イベント等への参加含む,研究室内福利厚生制度が一部利用可能
- インターン活動により生じた知的財産は東京大学に帰属
- ※全て当研究室規定による
- 応募方法:フォームより応募(履歴書/研究業績書類の提出含む)
【スケジュール】
- 募集期間 :4月15日(月)~5月31日(金)
- 書類選考結果連絡 :6月6日(木)
- 1次面談選考 :6月12日(水)13:00〜15:00予定 ※応募者多数の場合変わる可能性があります
- 最終選考結果連絡 :6月14日(金)
- 実施期間 :7月1日(月)~10月31日(木)までの間で7週間
【選考プロセス】
- 書類選考→オンライン面接(2回程度 ※研究テーマ議論含む)→合否連絡
- ※応募から合否の確定まで、約1ヶ月前後
【よくある質問と回答】
- リサーチインターンの実施期間は変更可能ですか?
- 基本的には2ヶ月間の実施となっていますが、学生の皆さまの状況に応じて、活動期間・活動時間数等の相談をいただくことが可能です。
- リサーチインターンはフルリモートでの参加は可能ですか?
- フルリモートでの参加も可能です.
- リサーチインターンの期間は延長できますか?
- 研究プロジェクトの進捗状況に応じ、延長の相談が可能です。延長後は、研究プロジェクトの取り組み方法に応じて、活動時間数等の見直しも都度行なってまいります。
- リサーチインターンの1日の流れはどのようになりますか?
- 基本的にはメンターと要相談となります.定期的にメンターとのミーティングを通じて,進捗確認や研究方針の議論を行います.
- リサーチインターンの募集が早めに締め切られる可能性はありますか?
- 定員に達し次第、締め切る可能性がありますのでお早めにご応募ください。
- リサーチインターンで取り組んだ研究テーマを、所属研究室の研究テーマとして発展させることはできますか?
- リサーチインターンで取り組んだ研究テーマを、修士・博士論文のテーマとして発展させる場合は,所属大学の指導教員と相談する必要があります。
- 海外からリサーチインターンに参加することは可能ですか?
- 可能です.その際の渡航費や宿泊等についてはご相談ください.
- リサーチインターンの期間中に、他の企業のインターンに参加することは可能ですか?
- リサーチインターンの期間中は、原則として他の企業のインターンに参加することはお控えください。ただし、事前に相談いただければ、個別に判断いたします。
応募フォーム(締切: 2024年5月31日(金)):https://forms.gle/trSmpMKwgDyBnmnEA ※募集は締め切りました
参考)インターンテーマ/メンターの紹介記事:https://weblab.t.u-tokyo.ac.jp/2024-04-26/
■ 各領域での活動例
- 世界モデル (World Model)
- 深層学習を用いて実世界をモデル化し,外界の表現を推論したり将来を予測する世界モデルの研究に取り組んでいます.本研究室では,複数の物体が存在する環境下でそれらの相互関係を理解して予測する世界モデルの開発や,世界モデルの大規模化などの研究を進めています.また,世界モデルを扱う上で肝となる時間の扱いに関する研究も行っています.
- 大規模言語モデル (Large Language Model, LLM)
- 本研究室では,これまでにLLMの推論能力を引き出すためのプロンプトエンジニアリングの重要性を示した研究を行ってきたほか,独自の大規模言語モデル(LLM)であるWeblab-10Bの開発も行ってきました.また,最近では反学習に関する研究,文脈内学習の原理に関する研究など,大規模言語モデルの制御や理解を促進するための研究を行っています.
- 深層学習の学習アルゴリズム
- 当研究室では,従来の誤差逆伝播法に基づく学習方Brain-Inspired法を超えて,より人間の脳に近い並列実行が可能な深層学習の学習アルゴリズムの開発を目指しています.具体的には,エネルギーベースモデルに基づくbackprop-freeな学習方法や,Strong Lottery Ticket Hypothesisに基づくネットワーク内の良い部分構造探索に関する研究などを行っています.
- ロボティクス
- 実世界のロボットやシミュレータを利用して集めた大規模なデータ(オフラインデータ)を使った模倣学習・強化学習によるロボット制御の大規模モデルの学習や,基盤モデルの活用によって家庭環境などタスクや環境の多様性が大きく,器用な認識と動作を求められる問題設定で,汎用性の高いロボットシステムの実現に向けた研究を行っています.とくに,近年では,ロボティクスの大規模データを利用したロボット基盤モデルの構築,テレオペレーションを利用したロボットデータ収集などに関する研究を行っています.また,研究室内のTRAILというチームでは,LLMを始めとした基盤モデルとロボットシステムのインテグレーションに関する研究も行っており,部屋の片付けや指定された物品を棚から取って届けるなどの家事ロボットの精度向上を目指した開発も行い,2023年夏にフランスで開催されたトヨタのHSRを利用したサービスロボットに関する世界大会(ロボカップ)で第3位に入賞し,日本大会では優勝するなどの成果を修めています.実験設備として,ロボットアーム,4足歩行ロボット,ロボットアームなど,合計17台のロボットを保有しています.
- 社会実証
- 深層学習を中心とした機械学習技術による社会課題解決への実証に取り組んでいます.当研究室では,様々な業界が抱える課題や機械学習を業務に取り入れる際に生じる課題に着目して研究を行なってきています.特に,LLMや基盤モデル登場以降,それまで要求される計算資源やデータセットの規模が急速に拡大していますが,十分な環境が揃っている業界は多くありません.そのような状況下でも機能する方法論に関して研究などを行っています.
- 脳型ソフトウエアの設計
- この役割では、新皮質領域間や新皮質の局所回路、小脳、基底核、海馬、扁桃核など、脳の重要な部分の仮説的な計算モデルの設計図を作成します。これには、脳の各部分がどのように相互作用し、全体としてどのように機能するかを理解し、それをモデル化する作業が含まれます。
- 必要スキル: 神経科学の論文を深く理解し、それらの知識を基に解剖学的構造に基づく計算モデルについて検討することに興味のある方。複雑な生物学的システムをモデル化することについて議論できる方を求めます。
本インターンに関するお問い合わせはこちら:reseach-intern@weblab.t.u-tokyo.ac.jp